資産運用に興味はあるけど、情報が多すぎて何を信用したらいいか分からないって思いませんか。正しい知識なく資産運用で成功することは難しいです。ここでは、投資初心者の方に、資産運用のノウハウを0から分かりやすく伝えることをモットーに記載しています。
今回は、番外編として、永遠の課題であるマイホームを持つべきか賃貸にすべきかについて検討したうえ、住宅ローンに対する考え方についても触れていきたいと思います。これで、あなたもどちらにすべきかと悩む必要はなくなります。
この記事を書いた人
まずは、この記事を書いたパパ森について、簡単に紹介させてください。
コスト面について
まず、両者を比較する上で一番にでてくる項目ですね。すべてを網羅した検討はできませんが、ある一例をシュミレーションすることで、ある程度具体的なイメージが持てるようになると思います。
ここでは、平均的な数値を使って比較してみたいと思います。
マイホームと賃貸を50年間でシュミレーションした結果は以下のとおりです。
マイホーム | 賃貸 | |
物件の条件 | 新築マンション 物件価格:3000万円(頭金300万円) 管理費+修繕積立金等:1560万円 1~20年目:月額2万円 21~50年目月額3万円 | 家賃の総額:6300万円 1~5年目:8万円 6~30年目(養育期間):13万円 31~50年目(子は独立):8万円 |
入居時費用 | 頭金:300万円(物件価格の10%) 諸費用:150万円(物件価格の5%) 引っ越し費用:30万円 | 敷金+礼金+仲介手数料=家賃3月分 (3回の入居で計87万円) 引っ越し費用:30万円 (3回の転居で計90万円) |
住宅ローン | 毎月の返済額:8万9440円 借入額:2700万円 金利2.0%(全期間固定)、35年間 支払総額:3757万円 | なし |
その他費用 | 固定資産税:450万円(50年分の概算) リフォーム費用:300万円 (15年ごとに100万円として試算) | 更新料の総額244万円 (2年ごとに家賃1か月相当) |
住宅ローン控除等 | ▲200万円(10年間の概算) | なし |
合計 | 6347万円 | 6721万円 |
マイホームの支払総額は6347万円、賃貸の支払総額は6721万円という結果となりました。一般的に賃貸の方が高くなる傾向にあると言われていますが、試算の結果はそこまで大きな差はありませんね。
ただ、マイホームの場合、修理やリフォーム代は、その人の住み方やどこまでリフォームするかでかなり大きな差が出てきますし、その結果の資産価値にも影響するところなので、コスト面だけ見ても判断はなかなか難しいと思います。
コスト面以外について
コスト面では甲乙つけがたい結果となりましたが、コスト面以外で考えるとどうでしょうか。一般的なそれぞれのメリット・デメリットについて考えていきましょう。
以下の表をみてください。
マイホーム | 賃貸 | |
メリット | ・リフォーム等の自由度が高い ・ローンの完済後は住居費が不要 ・家族に財産を残すことができる ・団体信用生命保険がある ・インフレ対策にもなる | ・初期費用が比較的少なく収入が少なくても借りやすい ・転職や家族構成の変化があったとしても転居しやすい ・家賃以外の負担がほとんどない |
デメリット | ・一度住み始めると転居しずらい ・初期費用が比較的高い ・固定資産税や修繕費などの費用が生じる ・不動産価格変動の可能性 | ・無職や老後でも家賃を支払う必要がある ・保証人や保証会社が必要 ・リフォームすることができない ・物件の所有権がない |
マイホームの場合
(1)メリット
ローン返済後は支払が0円となり、マイホーム自体が財産となる点は大きいですね。また、団体信用生命保険(いわゆる団信)は強制加入ですので、万が一ローンが残った状態で死亡した場合は、残りの債務が「0円」となる点も大きいです。
(2)デメリット
やはり簡単に引越しができないことや、購入時の初期費用として一般的に購入額の3パーセントがかかる点、ローンを返済し終わっても、マイホームを所有し続ける限り固定資産税は毎年かかってくる点などが大きいと思います。
賃貸の場合
(1)メリット
何と言ってもマイホームのよう大きな初期費用はかからず、転居しやすい点が大きいですね。また、家賃以外に自己負担はほとんどかかりませんので、見通しも立ちやすく心理的負担もないと思います。
(2)デメリット
死ぬまでずーと家賃を支払い続けなければいけません。また、リフォームもできないのでそういう意味での自由度は低いですね。ただ、リフォームという大がかりなことを望まなければ原状回復が可能な範囲でプチリフォームは可能かもしれません。もちろん、マイホームのように財産となることはなく、担保にもできません。
結局どうなの
ここまで比較してきて、結局どうなのよ?という声が聞こえてきそうですが、結局どうですか?色んなところで賛否両論あると思います。そこで、ここではパパ森なりの結論を出したいと思います。
はい!!
「あなたのライフデザインや将来に対する考え方を考慮して各自で決めてください。」
です。
答えになってな~いって声が聞こえそうですが、だってそうですもん。答えは、人それぞれ違うと思います。
でもそれだけじゃぁ寂しいので、ちなみにパパ森家はどうなの?って話をすると、パパ森家は、駅近くの分譲マンション(マイホーム)に住んでいます。理由としては、分譲は賃貸より作りがしっかりしており、防音効果、耐震強度が高く、セキュリティもしっかりしています。仮に転居するとしても街中駅近くであれば、利便性が高く需要も高いため、資産自体の値崩れがしにくく、場合によっては資産価値の向上も見込めますし、賃貸に出して家賃収入を得る選択肢も残っています。また、普段の生活においても交通の便が良く生活に不便さを感じない点も大きいです。
マイホーム購入を検討している方は、1つの参考にしてもらえると嬉しいです。
ちなみに一軒家という選択肢もありますが、パパ森的には、上記理由にそぐえない点がデメリットとして大きいと考えたので、当時の選択肢からは外れました。今後は、どうかな?仕事面や家庭環境の変化などでまた捉え方が変わるものだと思います。
マイホームを購入するとしたら
ここからは、マイホーム購入時のことについて触れていきます。基本的に、マイホームを購入する際は、住宅ローンを利用する人がほとんどだと思いますので、住宅ローンを利用することを前提に、知っておきたいことや注意点、ポイントなどを伝えていきます。
頭金
頭金は入れたほうが良いのでしょうか。近年、超低金利時代ですからフルローンでもいいのではないかと考える方もいらっしゃると思います。そういう考え方もありだと思います。しかし、ローンを組んだ住宅は、資産というより負債という側面が大きいと思います。賃貸用の不動産であれば、賃料を生むので資産性がありますが、自宅用となると賃料を生むわけでもないですもんね。ですから、できることなら負債は減らすために頭金を準備した方が有利だと思います。一般的に、ローンの20%程度が捻出できれば将来の金利負担を減らす効果があると言われています。
頭金を入れることで、利息の負担にどのくらいの差が出るのか例を1つあげてシュミレーションしてみましょう。
例 | 物件価格 2500万円 | 金利20% | 返済期間35年 |
フルローンから頭金500万円まで3つのパターンを見てみましょう。
頭金(%) | 0円(0%) | 250万円(10%) | 500万円(20%) |
借入額(=元本) | 2500万円 | 2250万円 | 2000万円 |
毎月の返済額 | 約8万2800円 | 約7万4500円 | 約6万6300円 |
返済総額 | 約3478万円 | 約3130万円 | 約2783万円 |
当然ですが、頭金を入れている方が将来の金利負担が少なくすみます。その結果、返済総額がかなり違ってきますね。500万円の頭金を入れることでフルローンと比べると、700万円くらいの差になるので、かなりの差となることがわかります。
これを、利息分だけで見てみると以下のとおりです。
利息相当分 | 約978万円 | 約880万円 | 約783万円 |
このように、頭金を入れるだけで、利息分だけでも100万円単位で変わってくることが分かります。
ローンの返済期間
若い時からローンを組むと長く返済期間を設けることができますが、その間ずーと利息が上乗せされてしまいます。逆に返済期間を短く設けると、利息は少なくできますが、毎月の返済金額が多くなり家計を圧迫することにもなりかねません。
そこで、ローンの返済期間は、どのように考えればよいのでしょう。
この点については、3つの要素から考える必要があります。
● 毎月の返済額
賃貸の場合は、一般的に収入の30%を超えてしまうと高すぎると言われています。住宅ローンの場合も同様かというと、そうではありません。先ほども述べたように、住宅ローンの返済以外にも、固定資産税やマンションであれば毎月の管理費や修繕積立金が必要となります。そこで1つの目安として収入の30%-2~3万円と考えると良いでしょう。
● 返済総額
毎月の返済額はあまり押さえてしまうと、利払いが多くなってしまうので、最終的な返済総額は増えてしまいます。ですから、身の丈に合った計画を立てる必要があります。
● 完済時の年齢
35年ローンとかも組むことができますが、70歳とか80歳とかまで返済し続けるわけにはいかないので、遅くても65歳までには返済が終わるように検討し、そこから返済年数を換算することでと、自ずと返済年数の上限が決まることになります。
借入金額
毎月の返済額は、収入の30%-2~3万円程度ですが、無理なくと考えると収入の20~25%程度が良いのではないかと思います。追加の支出などがありますからね。
そうすると、
借入金額=年収の20~25%程度×借入期間
ということになりますね。
もちろん、この中には利払金も含みますから、その辺の計算は、実際に借りる際に銀行員さんにシュミレーションしてもらうと良いと思います。
ちなみに、ボーナス払いは原則考えない方が良いと思います。住宅ローンというのはこの先、10年、20年、30年と続くものであり、その間に職業、収入、家族構成などの不確定要素が加わるからです。
もう一つ、重要な要素にローンの金利の仕組みというものがありますが、ここで述べると長くなるので、興味のある方は、こちらを参考にしてください。
住宅ローンの仕組みと金利の基礎知識を分かりやすく解説 (aruhi-corp.co.jp)
借換え
借り換えとは、ローンの乗り換えのことであり、例えば3%で借りているA銀行から、2%のB銀行に乗り換えるというイメージです。そうすることで、返済の金利を下げる効果が期待できます。しかし、ここで注意しないといけないのが、借換え時に追加費用がかかるという点です。例え、借換えで30万円の支払いが浮くとしても追加費用で50万円かかるとしたら借換えの意味はないですよね。むしろ損をすることになります。
そこで、乗り換えることによるメリットと追加費用を比較考慮する必要があるのです。
一般的に借換え時にかかる費用は、以下のとおりです。
全額繰上返済手数料 | 金融機関によって金額は異なるが、一般的に数万円程度 |
新規ローンの保証料 | 金利に0.2%程度を上乗せすることが多い。 |
融資事務手数料 | 金融機関により異なる。定額型と低率型がある(融資の〇%)。 |
印紙代 | 借入額が1000万円超5000万円以下の場合は2万円 |
登録免許税 | ①既存のローンにかかる抵当権の抹消手続きに要する税金。 不動産の個数ごとに1000円。土地と建物は区別してカウント。 ②新たに抵当権を設定する手続きに要する税金。 借入額に対して0.4%をかけた額。1000万円だと4万円 |
司法書士報酬 | 抵当権設定の手続きを行う司法書士への報酬。5~10万円程度。 |
全額繰上返済手数料とは、例えば残額2400万円を全額借換えしようとすると、まず2400万円をA銀行に一括返済する必要があります。ただその2400万円は、自分で返済するわけではなく、借換えるB銀行から借りてきてA銀行に返済し、2400万円は借り換えたB銀行に対して返済していくという流れになります。なので、A銀行に対して繰上返済することとなり、その際に手数料が発生するというわけです。いやらしいですよね。
その他、B銀行に対して新たに契約するわけですから、以下B銀行と新たな契約を結ぶために、新たな保証料、融資手数料、印紙代、登録免許税、司法書士の報酬なども当然にかかってきます。
もちろん、ローンの残高や金融機関によっても金額が異なってきますが、概ね10~20万円程度は最低でもかかると思ってください。もちろんローンの残高が大きいとか条件によっては、30~40万円程度かかる場合もあり得ますので、借換えを考える際は、追加費用もちゃんと組み込んだうえで、銀行でシュミレーションしてもらう必要があります。単純に金利の差だけで見てはいけません。
必ず借換えの効果とコストを事前に比較検討する必要があります。
借換えメリットの目安
一般的に以下の3つの条件に当てはまる場合は、借換えのメリットがあると考えられるようです。逆に言うとこれを満たさないのであれば、メリットは少ないと考えられるでしょう。ただし、これはあくまでも目安ですので、細かい計算は銀行でシュミレーションする必要があります。
(1)金利が1%以上有利になること
(2)ローン残高が1000万円以上あること
(3)返済期間が10年以上残っていること
例えば以下の例を参考に見てみましょう。
例 借入額2500万円、金利3%、期間35年→10年後の残高2029万円 |
この残高2029万円を別の銀行で借換えて金利2%に代えたとすると以下のとおりになります。
借入残高 | 期間 | 金利 | 毎月の返済額 | 返済総額 | |
借換え前 | 2029万円 | 25年 | 3.0% | 約9万6200円 | 約2887万円 |
借換え後 | 2049万円 | 25年 | 2.0% | 約8万6800円 | 約2605万円 |
差額(効果) | ▲約282万円 |
借換えをすると、コストが20万円増加することで2049万円となってしまいます。しかし、金利が1%下がることで、毎月の利息負担が下がり、毎月の返済額が少なくなったことで、今回は合計282万円もの返済総額が減る試算となっています。このような例であれば、目の前の追加費用20万円を払ってでも借換えるメリットが大きいということになりますね。
パパ森はどうしたか
パパ森も例外なく、A銀行で住宅ローンを組んでいました。しかし、結果的に借換えはしていません。なぜ結果的にかというと、上記3つの条件をクリアしていたので、B銀行へ借換えをしようと試みたのです。
しかし、
パパ森:すみませんが、他行への借換えを考えていまして・・・
A銀行:それは、どのような理由からでしょうか。
パパ森:金利が全体的に下がってきて、かつ他行の方が安いからです。
A銀行:ちょっとお待ちいただけませんか。
(しばらく待つ)
A銀行:でしたら、当行への切換えをご検討いただけないでしょうか。
パパ森:?切換え?って何ですのん?
A銀行:当行において安い金利を適用させるというものです。
パパ森:ほほう。そんなことできますのん。
A銀行:はい、今回は特別に。
パパ森:それって、費用はおいくら万円?
A銀行:2万円程度で可能です。
パパ森:え?そんなに安いの?何それ?どういうこと?
A銀行:ただし、1つ条件がございます。
パパ森:その条件とは何ですのん?
A銀行:まとまった一部繰り上げ返済をしていただくことが条件となります。
パパ森:どのくらい額がご希望ですのん?
A銀行:100万円単位で、上限はございません。
パパ森:あ~、え~と、できないこともないけんども・・・
A銀行:お客様にとっては、支払総額もかなり少なくなりますし、返済期間も短くなり有利かと思います。
パパ森:まあ、そうね。借換え以上にメリットがあるのは確かだ!!
という経緯から、他の銀行への借換えではなく、同じ銀行で切換えという手続きを済ませ、返済期間がぐっと短くなりました。
今まで、借換えの紹介をしてきましたが、条件さえ整えば、この「切換え」というもっと費用を押さえた方法もあることから、借換えを検討の際は、この切換えも視野に入れてもらえればと最も有利な方法が選択できると思います。
では、今回はこの辺で。
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