資産運用に興味はあるけど、情報が多すぎて何を信用したらいいか分からないと思いませんか。正しい知識なく資産運用で成功することは難しいです。ここでは、投資初心者の方に、資産運用のノウハウを0から分かりやすく伝えることをモットーに記載しています。
投資信託について触れていますが、今回は、インデックスファンドとアクティブファンドという2種類の運用手法について触れていきます。運用手法はこの2種類しかないので、違いをしっかり理解しておきましょう。
この記事を書いた人
まずは、この記事を書いたパパ森について、簡単に紹介させてください。
投資信託運用担当者が目指すもの
投資信託とは、投資家から集めた資金を元手に、その会社が定めた消費の運用方針に従い運用担当者が株式や債権、不動産など購入して運用していくのですが、そこには比較対象(目印)を決めるということが多くあります。
例えば、「日経平均株価」(日経225)(日本企業の225社で構成する平均株価)という指数があります。投資に興味がある方であればご存知の指数ですね。
例えば、日本の企業に投資して運用する場合、このように、日経平均株価に連動するような運用するのか、それともその株価を上回るような運用を目指していくのか、運用方針はこの2つに大別されます。
いずれにしても、比較対象とする何かの指数(※)(一般的に「ベンチマーク」と言います。)を基準に運用していくわけですね。
※ ベンチマーク
日経平均株価、東証株価指数(TOPIX)が一般的
アメリカのS&P500、NYダウ平均株価、NASDAQ100などが有名
そして、これらのベンチマークに連動するような運用方針を目指す手法を「パッシブ運用」とか「インデックス運用」といい、そのようなファンドのことをインデックスファンドと呼びます。
逆に、ベンチマークを上回るような運用方針を目指す手法を「アクティブ運用」といい、そのようなファンドをアクティブファンドと呼ぶのです。
インデックスファンド
アクティブファンド
それでは、それぞれの特徴やメリットデメリットをみていきましょう。
インデックスファンド
前記のとおり、あるベンチマークと連動させ、ベンチマークと同じ値動き目指す手法です。
一見その方法は難しそうに感じるかもしれませんが、実はとても簡単なんです。
例えば日経平均株価(日経225)に連動させる場合は、日経平均株価と全く同じ銘柄225社を全く同じ比率で保有し運用すれば良いわけです。
日経平均株価の銘柄入替は、定期と臨時がありますが、そのタイミングで同様に入れ替えればいいんです。
そうすることで、個別銘柄を細かく調査選別する必要がなく、費用も安くすみます。とはいえ、運用コストは0と言うわけにはいかないので、実際のところ、ベンチマーク指数からコストを差し引いた分だけ運用の指数は下がったところで推移していくこととなります。
あくまでも、ベンチマークに連動することが運用目的ですから、ベンチマークを大きく上回ったり下回ったりすることはなく、ベンチマークにより近い運用ができるほど優秀な運用と言えます。
インデックスファンドは、ベンチマークに近ければ近いほど良いファンドとされる。
よって、パフォーマンスは、日経平均株価とほぼ同じになります。
こんなイメージです。
インデックスファンドの場合、目指すベンチマークが同じであれば、運用成績の差はコストの差でしかありません。
ですから、同じベンチマークであればよりコストの安い商品を選ぶことが何より重要と言うわけです。
インデックスファンドは、同じベンチマークであれば、コストの安い商品を選ぶことが重要となる。
インデックスファンドの商品を見てみる
実際に、前記日経225に連動させるインデックスファンドを1つ見てみましょう。
例えば、SBI証券で「三菱UFJ国際-eMAXIS日経225インデックス」という商品があります。
ベンチマークは、日経225となっており、
運用方針は、インデックスと連動する投資成果をめざす
となっています。
また、右上にある「月間レポート」を見ますと、今までどのような運用成績となっているかも見ることができます。
左上の「基準価額および純資産総額の推移」の表をみると、ベンチマークの推移と基準価額の推移を比べてみることができます。
ほぼ同じ値動きをしていますが、コストの分だけ基準価額が下回り、年数が長くなればなるほどその差が大きくなっていることがわかると思います。
その差は、先ほど述べたとおりコストの差でしかないので、やはり少しでもコストの安い商品を購入すべきことが分かって頂けると思います。
また、その下の表に、「組入上位10業種」と「組入上位10銘柄」がありますが、ベンチマークの構成比とほぼ同様であることがわかると思います。
月刊レポートを見ると、今までの運用成績や投資先などを詳しく見ることができる。
アクティブファンド
前記のとおり、あるベンチマークを上回る運用を目指す手法です。
この場合、運用担当者は、どの銘柄を選定するか、そしていつ購入し、いつ売却するかについて、全て個別にリサーチして厳選した独自の運用を行います。
よって、パフォーマンスは、運用会社の方針や担当者の腕によることとなり、コストもインデックスファンドに比べ大きくなることが理解できると思います。
コスト以上のパフォーマンスが発揮(腕次第)できれば、大きな運用成果を生むこととなりますが、逆に、コストが安ければ、「安かろう、悪かろう」という商品だってあり得るというわけです。
アクティブファンドは、ベンチマークを上回る運用成果であるほど優秀であるが、そこにかかるコストと比較することが重要である。
運用のイメージは、こんな感じです。
そう考えると、インデックスファンドのような機械的作業に比べ、個別リサーチがなされ、それなりにコストもかかるのであるから、運用成績も期待ができそうに思えますよね。
アクティブファンドの商品を見てみる
実際に、前記日経225を上回る成績を目指すアクティブファンドを1つ見てみましょう。
例えば、SBI証券で「厳選ジャパン」という商品があります。
ベンチマークは、「なし」となっているのがわかると思います。
そして運用方針は、日本株式の今後の利益成長が期待できる20銘柄に厳選して運用する
となっています。
また、同様に右上にある「月間レポート」を見ますと、今までどのような運用成績となっているかも見ることができます。
騰落率を見ますと、1年ではマイナスとなっていますが、3年では71.3パーセントの運用成績となっていますので、なかなか良い成績なのではないか思います。
組入銘柄も先ほどのインデックスファンドと違い23銘柄に絞られています。中身も全然違うことがわかると思います。
よって、値動きもベンチマークとは全く異なる値動きとなっています。
両者を比較
再度、両者を比較しながらそれぞれの特徴を表にすると以下のとおりとなります。
インデックスファンドは、ベンチマークの指数に連動する成果を目指すため、短期間で大きな運用成績は望めません。しかし、広く薄く銘柄に投資しているため比較的安定した運用成果が期待できます。また、コストも安いため、良いベンチマークを選択すれば長期で見た時には大きな成果が期待できます。
一方、アクティブファンドは、ベンチマークを上回る運用成果を目指すため、プロ目線から見て大きな成果が見込まれる銘柄に厳選して運用を行うため、コストは自ずと高くなります。大きな運用成績が見込めると同時に、運用に失敗した場合は大きな損失にも繋がるリスクを抱えています。
それでは、結局どうなのよ!!
って、声が聞こえてきそうですが、次の表を見てください。
これは、2019年12月調べのアクティブファンドがベンチマークを下回った割合を表したものです。
これを見ると、日本株のうち中小型株でこそ、運用期間数年では勝率が高くなっていますが、10年ともなるとどうでしょう。
日本株も海外株も根こそぎベンチマークに負けており、中でも海外物はほぼほぼ負けていることがわかると思います。
ここで見えてくるのは、アクティブファンドは数年の運用期間ではインデックスファンドより良い運用成績を発揮する商品もあるが、10年と言う長期スパンで見た場合、アクティブファンドの多くがインデックスファンドに負けてきたという現実が見えてきます。
短期だとアクティブファンドの勝機もあったが、長期だとインデックスファンドが勝ってきた。
結論
時間がなく短期での資産形成を目指すのであれば、リスクを抱えつつもアクティブファンドの中でも優良な商品を見つけて運用する余地もありそうですが、長期での資産形成を目指すのであれば、インデックスファンド1択という結論が見えてきそうです。
勿論、将来のことは誰もが予想しえないことですが、過去の実績を踏まえ検討するのが合理的ではないかと思います。
よって、パパ森的には、インデックスファンドの中から将来が見込めると考えるベンチマークに絞り込み、更にその中で最もコストが低い商品を選ぶのが良いのではないかと考えています。
そして、アクティブファンドを購入するくらいであれば、個別株の勉強をしたうえで、自分で購入して運用する方がコストが低減され、良い運用成績に繋がるのではないかと感じています。
インデックスファンドで長期資産運用を行い、更なる余剰資金があれば勉強した上で個別株の運用も合わせて行う。
あなたならどうしますか。
投資は、全て自己責任の世界です。
他人の言うことを鵜呑みにせず、自分の頭で考え、しっかり納得したうえで実行しましょう!!
投資は、全て自己責任です。パパ森の言うことを参考にすることがあっても、鵜呑みにすることはやめましょう。
では、今回はここまで。
また、次の記事でお会いしましょう!
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