この記事では、資産運用として個別株の投資に興味があるのだけど、どこでどうやって始めればいいのか分からないという方に、誰でも手軽に個別株投資が始められる方法について紹介します。
この記事を書いた人
この記事を書いたパパ森について、簡単に紹介させてください。
この記事でわかること
ちょっとハードルの高いと思われる個別株投資が手軽に始められるキンカブとはどういうものかが分かります。
本題に入る前に
キンカブとは資産運用の手法の一種であり、その中でも個別の株式銘柄に投資を行うものです。
資産運用は土台としての投資信託(インデックスファンド)、土台の上に更なる運用として個別株投資という考えが必要です。まだ投資信託も始めてないよという方は、いきなり個別株の投資を始めるよりも、まずは投資信託で資産形成の土台を作ることをお勧めします。
投資信託の始め方については、こちらの記事を参考にしてください。
個別株投資の基本
例えば、
ニトリの株を購入・保有したいな。
とした場合、どこかの証券会社で口座を開設し、その証券会社を通じてニトリの株を購入することになります。
が、
取引上のルールとして「単元(最低売買単位)」というものが存在し、その単元は100株単位とされています。
具体的にどういうことかと言うと、
・ニトリの株(1株)は、1万6915円(2023.1.6現在)
・最低売買単位は100株
なので、
ニトリの株を保有しようとすると、最低でも1万6915円(1株)×100=169万1500円の軍資金が必要となるわけです。
いくらニトリが有名で普段からお世話になっている企業だとしても、その企業にいきなり170万円近くの資金を投資できる人はなかなか居ないのではないでしょうか?
結局、個別株の投資は金持ちしかできないシステムになってるじゃん。
と思われると思います。
しかし、他社に目を向けると、
・トヨタの株(1株)は1825円
これだと、18万2500円から購入することができます。多少現実的な金額になりますが、それでも高額な気がしますよね。
もっと安い銘柄ではどうでしょうか。
・ヤマダ電機の株価(1株)464円
これだと、4万6400円から購入できます。
しかし、そんな感じで見てみると、軍資金に応じておのずと購入できる銘柄が限られてくるということになり、自分の好みの銘柄を選べないという事態も生じかねません。
だったら、購入資金を貯金するまで購入できないよね。
購入を断念するしかないかな。
ということになりそうですが、その問題を解決してくれるサービスが、「キンカブ」なんです。
キンカブとは
SMBC日興証券の独自のサービスであり、「金額」や「株数」を指定して購入することができるサービスです。
キンカブで購入
・金額を指定する場合
1銘柄につき、100円以上、100円単位で金額を指定して購入することができます。
定期定額の買付け設定もできるため、自動発注ができ、日々の株価変動を見ながら買付タイミングに悩むことなく、毎回注文の煩わしさもありません。
・例えば、ニトリの株を100円分だけ購入することができます。
この場合、保有できる株数は、100÷1万6915=0.00591株(小数第6位以下は切り捨て)となります。
例えば、ニトリの株を毎月25日に1万円分ずつ自動購入して少しずつ積み立てていくということだって可能となります。
毎月の積立が可能なことから、個別株投資でありながら、ドルコスト平均法をうまく活用することが可能となります。
ドル・コスト平均法についての記事はこちらの記事を参考にしてください。
・株数指定
あまり利用することはないと思いますが、小数点以下第5位までの株数を指定して購入することも可能です。
ただし、その金額の概算額を100円以上にする必要があります。
・例えば、ニトリの株を購入する場合、100円相当である0.00591株以上を指定して購入することができるわけです。
ニトリの株を、0.00591株(100円相当)と指定して購入することもできます。
キンカブで売却
売却する場合も、購入するときと同様、100円単位で売却することができます。なので、運用しながら毎月定額を切り崩していくという方法を用途によっては可能となります。
取引手数料
キンカブを利用して売買する場合の手数料は以下のとおりです。
購入
100万円以下 無料
100万円以上 1%
売却
100万円以下 0.5%
100万円以上 1%
キンカブの活用
このようにキンカブは100円から購入できるという点が大きなメリットですが、このメリットがどのように生きてくるのか少しご紹介したいと思います。
例えば、
私は、①ニトリ、②ローソン、③セブンイレブン、④ビックカメラ、⑤任天堂の5銘柄を購入したい。
という人が居たとします。
キンカブサービスを利用しないで購入した場合とキンカブサービスを利用して購入した場合の違いを具体的に見てみましょう。
「キンカブ」を利用しない場合
購入できる単元(最低売買単位)は100株です。それぞれの1株の株価は以下のとおりです。
・ニトリの株価 1万6915円
・ローソン 4970円
・セブンイレブン 5553円
・ビックカメラ 1221円
・任天堂 5483円
すべての銘柄を100株ずつ購入した場合は以下のとおりとなります。
・ニトリの株価 169万1500円
・ローソン 49万7000円
・セブンイレブン 55万5300円
・ビックカメラ 12万2100円
・任天堂 54万8300円
上記5銘柄を保有しようとすると最低軍資金として、合計341万4200円が必要となります。かなりの高額になりますね。
しかも、そのポートフォリオはこんな感じです。
ポートフォリオの約50%はニトリが占めているので、ニトリの株価の変動の影響を大きく受けることとなります。
ニトリの株価が大きく上昇すると、他の5社の株価が少し下がったとしてもトータルで資産は増大することになるでしょう。
しかし、ニトリ以外の銘柄が健闘したとしても、仮にニトリ1社が暴落してしまうと、トータルで資産は減少を避けられません。
よって、このポートフォリオでは、良くも悪くもニトリと運命共同体のような状況になるというわけです。
もちろん、それで構わないというのであればそれでもよいのですが、ポートフォリオを自分で自由に設定する自由度が小さいと言えます。
銘柄ごとの影響を同等にしようとする場合、一番大きなニトリの株価169万1500円に他の銘柄の金額を合わせる必要がでてきます。
ニトリ以外の4社についてもそれぞれ169万1500円相当分ずつ株価を購入するという具合です。
しかし、ニトリ以外の4社の株価はそれぞれバラバラですから、きっちり169万1500円ずつ購入することは現実的に不可能ということはお分かりいただけると思います。
もちろん、近い数字にすることは可能ですが、時間も労力もかかりますし、何より面倒ですよね。
「キンカブ」を利用した場合
購入できる単元(最低売買単位)は100円です。
・ニトリの株価 100円
・ローソン 100円
・セブンイレブン 100円
・ビックカメラ 100円
・任天堂 100円
上記5銘柄を保有しようとすると最低軍資金として、合計500円が必要となります。小学生でも購入できる金額ですね。
しかも、そのポートフォリオはこんな感じです。
すべての銘柄を5分の1ずつ保有することができます。各銘柄の影響がバランスよく配分されました。
「キンカブ」を利用しなかった場合の最低軍資金341万4200円を「キンカブ」を利用して配分する場合でも以下のとおり、きっちり均等に購入することができます。
これは、リスク分散という意味でも優れていますし、投資家の資力に応じて柔軟に購入金額を調整することができることから、個別株の投資も始めやすくなるということが言えるのではないでしょうか。
また、キンカブは、非課税のNISAにも対応していることから、更にお得に個別株の資産運用を行うことができます。
いかがでしたか。
個別株の投資と聞くと、資金が多く必要で縁遠いイメージがあったと思いますが、「キンカブ」を利用することで、個別株の投資がグッと身近に手軽に始められると感じていただけたのではないでしょうか。
まずは、「キンカブ」を利用して、少額から興味のある銘柄を実際に購入し、個別株投資に慣れるための練習という位置づけて初めて見るのも良いと思います。
まとめ
・個別株投資は、「キンカブ」を利用することで100円から始められる。
・ポートフォリオも自由に設定することができる。
・売買手数料も無料ないし低額
・投資信託のようにコツコツと積立てることができる。
・NISAと併用することもできる。
・個別株の練習にも最適
さあ、資産運用の第2ステップとして、「キンカブ」を利用した個別株の投資にチャレンジしてみませんか。
最後に1点注意です。投資の鉄則!!
実際の投資にあたっては、自己責任の原則に基づいて必ずご自身の判断で行ってください。
それでは、今回はここまでにしたいと思います。
また次の記事でお会いしましょう。