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知っていますか!「乾癬」とは?~症状とその治療法~

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乾癬(かんせん)は、日本では約50万人以上の患者がいるとされる皮膚疾患ですが、意外と知られていません。「感染」と名前が似ているため誤解されがちですが、乾癬は感染症ではなく、他人に移ることはありません。本記事では、乾癬の症状や治療法について詳しく解説し、患者さんが上手に付き合うためのポイントを紹介します。

この記事を書いた人

この記事を書いたパパ森について、簡単に紹介させてください。

パパ森ってこんな人 2022.1に、「誰かの役に立ちたい」という思いから、五姉妹パパとしての奮闘記ネタで雑記ブログを開設。途中更新しない時期もありましたが...

乾癬とは

乾癬は、自己免疫疾患の一種 で、免疫システムの異常によって 皮膚の細胞が過剰に増殖し、赤みや鱗屑(りんせつ:皮膚の表面が剥がれ落ちる現象)を引き起こします。

通常、皮膚の細胞は約28日周期で新しく生まれ変わりますが、乾癬では 3〜4日という短期間で細胞が増殖するため、皮膚が厚くなり、かさぶたのような状態になります。

乾癬の発症率と特徴

• 日本では約50万人以上の患者がいると推定されています。
• 20〜40代で発症することが多いですが、子どもや高齢者にもみられます。
• 環境要因と遺伝的要因の両方が関係していることが知られています。
• 完治は難しいですが、適切な治療で症状をコントロールすることが可能です。

乾癬の主な症状

乾癬の症状は 皮膚の赤み、厚み、白い鱗屑(フケのようなもの) などが特徴で、見た目が気になることから精神的な負担にもなりやすい病気です。

代表的な症状

では、乾癬における代表的な症状をみていきましょう。

• 赤い発疹(紅斑):皮膚が赤く盛り上がる。
• 銀白色の鱗屑(りんせつ):フケのようなものがポロポロ剥がれ落ちる。
• かゆみや痛み:個人差があり、強く出る場合もあります。
• 乾燥しやすい:肌がカサカサになりやすい。

症状が出やすい部位

乾癬の症状が出やすい部位は、以下のとおりです。

• 肘や膝(擦れやすい部分)
• 頭皮(フケのように見えるため誤解されやすいです。)
• 背中やお腹、腰
• 爪(爪乾癬):爪が変形したり、ボロボロになります。
• 関節(関節症性乾癬):関節に痛みや腫れが出ることもあります。

乾癬の種類と症状

乾癬にはいくつかの種類があり、その症状によって治療法が異なります。

乾癬の原因と悪化要因

乾癬の原因は完全には解明されていませんが、「環境要因」と「遺伝的要因」が関係していると言われています。

主な発症要因

• 遺伝:家族に乾癬患者がいると発症リスクが高くなります。
• 免疫異常:免疫システムが誤作動を起こし、皮膚の炎症を引き起こします。

悪化しやすい要因

• ストレス(精神的な負担が大きいと症状が悪化)
• 食生活の乱れ(脂肪分や糖分の多い食事)
• 喫煙・飲酒(血行が悪くなり炎症が進む)
• 気候の変化(冬場の乾燥、夏の紫外線)

乾癬の治療法

乾癬の治療は、症状の程度や患者さんのライフスタイル に合わせて選択されます。

(1) 外用薬(塗り薬)

• ステロイド外用薬:炎症を抑えます。
• ビタミンD3外用薬:皮膚のターンオーバーを正常化します。

(2) 光線療法(紫外線治療)

• ナローバンドUVB療法:特殊な紫外線を当てて炎症を抑えます。
• PUVA療法:薬剤を使って光線の効果を高めます。

(3) 内服薬・注射

• 免疫抑制剤(シクロスポリン、メトトレキサートなど)
• 生物学的製剤(TNFα阻害薬、IL-17阻害薬など)

(4) 生活習慣の改善

• バランスの良い食事(野菜・魚中心、脂肪分を控える)
• 適度な運動(血流を良くし、ストレスを軽減)
• スキンケア(乾燥を防ぐために保湿をしっかり)

乾癬と上手に付き合うコツ

乾癬は、見た目の影響から心理的な負担が大きい 病気です。しかし、適切な治療と生活習慣の工夫で症状を抑えることができます。

日常生活で気をつけるポイント

✅ 保湿を徹底する。(乾燥を防ぐためにこまめにクリームを塗る。)
✅ リラックスする時間を作る。(ストレス管理が重要です。)
✅ 紫外線を適度に浴びる。(日光浴は、症状の改善に有効です。)
✅ 周囲に理解を求める。(乾癬は移らないことを伝えることが大切です。)

まとめ

乾癬とは

乾癬は、感染症ではなく移ることはありません。自己免疫の異常による皮膚疾患であり、適切な治療と生活改善で症状をコントロールすることが可能です。特に、ストレス管理と保湿が重要となってきます。

乾癬は、長く付き合う病気ですが、正しい知識と治療を続けることで快適な生活を送ることができます。もし症状に悩んでいる方は、一度皮膚科を受診してみてください!

この記事を書こうと思ったきっかけ

妻の知り合いに、「乾癬」の方がいらしゃるのですが、その方のご紹介で、「乾癬キャラバンin大分」というイベントに参加してきました。そこで、乾癬のことを詳しく知り、これはみなさんにも知ってもらうべきことだと思い、本記事の掲載に至りました。

乾癬患者の声

実際の乾癬患者(妻の知り合いの方)の新聞記事(抜粋)をお伝えして締めくくりたいと思います。

「乾癬」という病気があることを知ってほしい。免疫機能が強く働き、皮膚の新陳代謝が非常に早くなる。皮膚が赤く盛り上がり、乾燥してフケのようにぽろぽろと剥がれ落ちていく。

患者の悩みは深刻だ。感染するのではと周囲に避けられるケースもあり、コミュニケーションに不調を来す。当事者で作る「華の会」事務局長の吉武隆さんは、「乾癬は感染しない。適切な治療で症状を抑えることもできる」と理解を求めている。肌はむき出しの分だけ心に直結してデリケートだ。多様性を認め合う社会でありたい。

これを機に、みなさんも「乾癬」に対する正しい知識を持ち、乾癬患者とうまく付き合っていただきたと切に願います。

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では、今回はここまでにしたいと思います。

また次の記事でお会いしましょう。

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