投資で大切なのは「感情をなくすこと」ではない~初心者が感情と上手に付き合う方法~
投資について勉強していると、「感情に左右されてはいけない」「冷静に判断することが大切」という言葉をよく目にします。確かに、投資では感情的な判断が失敗につながることがあります。株価が大きく下がれば、「このままもっと下がるのでは?」と怖くなる。反対に、株価が上がり続ければ、「もっと買っておけばよかった」「今からでも買った方がいいのでは?」と欲が出てくる。そして、「怖い」「欲しい」「焦る」「後悔する」こうした感情によって、当初考えていた投資方針を変えてしまうことがあります。では、投資を成功させるためには、感情をなくせばいいのでしょうか?私は、そうは思いません。
感情があるのは当たり前
そもそも、人間である以上、感情を完全になくすことはできません。
自分のお金が減れば、不安になります。
大切なお金を投資しているのであれば、「大丈夫かな?」と思うのは当然です。
反対に、資産が増えていけば、「もっと増やしたい」と思うこともあるでしょう。
これは、投資の知識がない人だけに起こることではありません。
投資経験が長い人でも、相場が大きく動けば感情が揺れることがあります。
だから、「感情を持たない投資家になろう」と考える必要はありません。
むしろ大切なのは、感情が動くことを前提にして、どう付き合っていくかではないでしょうか。
「感情」と「行動」は別に考える
ここが、投資では大切なポイントだと思います。
例えば、株価が大きく下落したとします。
そのとき、「怖い」と感じること自体は悪いことではありません。
問題になるのは、「怖い」→「だから慌てて売る」と、感情と行動が直結してしまうことです。
同じように、「もっと儲けたい」と思うことも自然です。
しかし、
「もっと儲けたい」
↓
「もっとリスクを取ろう」
↓
「今まで考えていなかった投資に手を出す」
となれば、話は変わってきます。
つまり、感情をなくすのではなく、感情と行動の間に一呼吸置く。
これだけでも、投資との向き合い方は変わってきます。
投資で大切なのは「自分の気持ちを知ること」
投資をしていて、
「怖い」
「もっと儲けたい」
「他の人が儲けているのがうらやましい」
「損を確定させたくない」
と思ったとき、
「こんな感情を持ってはいけない」
と否定する必要はありません。
むしろ、「今、自分はこう感じているんだな」と、一度立ち止まってみる。
すると、
「なぜ怖いんだろう?」
「なぜもっと儲けたいんだろう?」
「この判断は、自分の将来のためなのか、それとも今の感情からなのか?」
と考えることができます。
投資では、相場を完全にコントロールすることはできません。
でも、自分が今どんな気持ちになっているのかを知ることはできます。
「正しい判断」より「続けられる判断」
投資について考えるとき、「一番儲かる方法は何だろう?」と考えてしまいがちです。
もちろん、リターンについて考えることも大切です。
しかし、長期的な資産形成を考えるのであれば、「自分が安心して続けられるか」という視点も大切になります。
どれだけ期待できる投資方法だったとしても、値動きが大きくなるたびに不安になってやめてしまえば、長く続けることは難しくなります。
だからこそ、
「自分はどのくらいの値動きなら耐えられるのか」
「どのくらいのお金なら投資に回しても生活に影響しないのか」
「短期的な値下がりがあっても、落ち着いて考えられるのか」
など、自分自身について知っておくことが大切です。
投資に「完璧なメンタル」は必要ない
投資を始めると、
「暴落しても平気な人にならなければ」
「どんなときでも冷静でいなければ」
と思うかもしれません。
でも、私はそこまで完璧である必要はないと思っています。
怖くなってもいい。
迷ってもいい。
不安になってもいい。
大切なのは、その感情だけで、大切なお金の判断を急いでしまわないこと。
感情が動いたときこそ、一度立ち止まって考える。
そして、自分がなぜ投資をしているのかを思い出す。
それだけでも、感情との付き合い方は変わってきます。
投資は「感情との戦い」ではない
投資を続けていると、「自分の感情に勝たなければならない」と思うことがあるかもしれません。
でも、私は投資を「感情との戦い」にしてしまう必要はないと思います。
感情は敵ではありません。
「怖い」と感じるからこそ、無理をしていないか考えることができます。
「もっと儲けたい」と感じるからこそ、自分が欲張りになっていないか確認できます。
「不安だ」と感じるからこそ、自分の投資についてもう一度学ぶきっかけにもなります。
つまり、感情は、投資を邪魔するものではなく、自分自身を知るためのサインになることもあるのです。
お金の教養は「感情をなくすため」のものではない
今までに以下のような投資におけるさまざまな感情について考えてきました。
「欲」
「恐怖」
「焦り」
「後悔」
「周りへの嫉妬」
「乗り遅れたくないという気持ち」
投資をしていれば、こうした感情と無縁ではいられません。
だからこそ必要なのは、感情をなくすことではなく、感情に振り回されないための知識を身につけること。
そして、自分のお金について、自分で考えられるようになること。
それが、私が考える「お金の教養」の一つです。
まとめ|感情があるからこそ、投資と上手に付き合える
投資では、
「感情をなくさなければならない」
と思わなくても大丈夫です。
怖くなることもある。
欲が出ることもある。
迷うこともある。
それは、とても自然なことです。
大切なのは、感情を感じないことではなく、感情だけで行動しないこと。
そして、「自分は何のために投資をしているのか」を忘れないこと。
投資は、株価と戦うことでも、感情と戦うことでもありません。
自分の人生をより豊かにするために、お金と上手に付き合っていくこと。
そのために、少しずつお金のことを知っていく。
私は、それこそが「お金の教養」だと思っています。
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