「投資を始めたけれど、もし大きく値下がりしたら怖い……」そんな不安を感じたことはありませんか?投資では、価格が上がることもあれば、下がることもあります。特に、株式市場などが大きく下落すると、「このままもっと下がるかもしれない」「早く売ったほうがいいのでは?」「これ以上損をしたくない……」と不安になり、慌てて売却してしまうことがあります。このように、相場の急落などに対する恐怖や不安から、冷静な判断ができないまま売却してしまうことを「狼狽売り(ろうばいうり)」と呼びます。では、なぜ人は暴落すると売りたくなるのでしょうか?今回は、投資初心者の方にも知っておいてほしい「投資心理」の視点から考えてみましょう。

1.狼狽売りとは?

狼狽売りとは、投資商品の価格が大きく下落したときに、恐怖や不安から慌てて売却してしまうことです。

例えば、100万円を投資していたとします。市場の下落によって評価額が80万円になったとしましょう。

画面を見るたびに、
「20万円も減っている……」
と感じると、不安になるかもしれません。

さらにニュースで、
「株価が大幅下落」
「景気後退への懸念」
「市場に不安広がる」

などと報道されれば、
「もっと下がる前に売ったほうがいい!」
と思ってしまうこともあります。

こうした恐怖からの売却が、狼狽売りです。

2.なぜ暴落すると売りたくなるのか?

ここには、人間の心理が大きく関係しています。

投資というと、「知識があれば冷静に判断できる」と思うかもしれません。

しかし、実際にはそう簡単ではありません。自分のお金が大きく減っている場面では、誰でも不安や恐怖を感じます。

つまり、「暴落しても絶対に怖くならない人になる」というのは、簡単なことではないのです。

大切なのは、「自分も感情に影響される可能性がある」と、あらかじめ知っておくことです。

理由①「お金が減る恐怖」があるから

人間にとって、お金が減ることは大きなストレスになります。

例えば、「10万円増える」と聞いたときと、「10万円減る」と聞いたとき。

同じ10万円でも、感じ方は大きく違うのではないでしょうか。

特に投資では、資産価格が毎日のように変動します。昨日まで利益が出ていたのに、今日はマイナスになる。そんなことも珍しくありません。

だからこそ、価格が急落すると、「損失をこれ以上大きくしたくない」という気持ちが強くなります。

その結果、冷静に考える前に売ってしまうことがあります。

理由②人は「利益」より「損失」を強く意識するから

投資心理を考えるうえで知っておきたいのが、人は利益よりも損失を強く意識しやすいということです。

例えば、
「10万円得した!」
という喜びより、
「10万円損した……」
というショックのほうが大きく感じる人は多いでしょう。

これは投資に限った話ではありません。

日常生活でも、
「得をした喜び」より、
「損をした後悔」
のほうが強く残ることがあります。

このような心理が、投資において「損失を避けたい」という気持ちを強くさせ、狼狽売りにつながることがあります。

理由③「このまま下がり続ける」と感じてしまうから

暴落しているときには、「今だけ下がっている」とは考えにくくなることがあります。

むしろ、「このまま、ずっと下がり続けるのでは?」と感じてしまうのです。

例えば、ニュースで連日、
「株価急落」
「過去最大級の下落」
「市場に広がる不安」

などの情報を目にすると、「今までとは何か違うのではないか」と思ってしまいます。

もちろん、実際に大きな経済問題が起きているケースもあります。

だからこそ、暴落時には市場の状況だけでなく、自分自身の感情も大きく動いていることを知っておくことが大切です。

理由④周りの行動やニュースに影響されるから

人は、自分だけで判断しているように思えても、周囲の情報から大きな影響を受けています。

例えば、
「みんな売っている」
「SNSで『もう終わりだ』と言っている」
「専門家が危険だと言っている」

といった情報を大量に目にすると、不安がさらに大きくなることがあります。

特に現在は、スマートフォンですぐに大量の情報を見ることができます。

価格が下がる

ニュースを見る

不安になる

SNSを見る

さらに不安になる

「売ったほうがいい」と感じる
このように、不安が不安を呼ぶ状態になることもあります。

3.狼狽売りと「計画的な売却」は違う

ここは、とても大切なポイントです。

「投資商品を売ること=悪いこと」ではありません。

投資には、売却する場面もあります。

例えば、
✅投資する目的が変わった
✅ライフプランが変わった
✅資産の配分を見直した
✅投資対象について考え方が変わった
など、さまざまな理由が考えられます。

このように、自分の目的や考えに基づいて判断した売却と、
「怖い!」
「もっと下がる!」
「今すぐ売らなきゃ!」

という感情だけで慌てて売却する狼狽売りは、同じ「売る」という行動でも意味が違います。

重要なのは、「なぜ売るのか?」ということなのです。

4.暴落時こそ「自分の感情」を知ることが大切

投資を学ぶというと、

「どの商品を選ぶか」
「どれくらい利益が出るか」

といったことを考えがちです。

しかし、投資を長く続けるうえでは、「自分はどんなときに不安になるのか?」を知ることも重要です。

例えば、
「含み損を見るとすごく不安になる」
「ニュースを見ると売りたくなる」
「周りが売っていると、自分も売りたくなる」
など。

こうした自分の感情の特徴を知ることも、立派なお金の教養です。

5.投資では感情をなくす必要はない

ここで、一つ大切なことがあります。

投資をするなら、「感情を持ってはいけない」というわけではありません。怖いと感じるのは自然なことです。

大切なのは、「怖いと感じている自分に気づくこと」です。

そして、「今、自分は何を怖がっているのだろう?」と、一度立ち止まって考えてみる。

それだけでも、投資との向き合い方は変わってくるかもしれません。

投資は数字だけの世界に見えて、実は人間の感情が大きく関係している世界なのです。

6.まとめ|狼狽売りを知ることも、お金の教養

今回は「狼狽売り」について考えてみました。

狼狽売りとは、暴落などによる恐怖や不安から、慌てて投資商品を売却してしまうことです。

そして、その背景には、
✅お金が減ることへの恐怖
✅損失を強く意識する心理
✅「もっと下がるかもしれない」という不安
✅ニュースや周囲の行動から受ける影響
などがあります。

大切なのは、「暴落したら絶対に売ってはいけない」と覚えることではありません。

投資には、それぞれの目的や考え方があります。

それよりも、「自分は大きく値下がりしたとき、どんな感情になるのだろう?」と考えてみること。

これもまた、投資を学ぶうえで大切な一歩です。

🌱 パパ森資産相談所から

投資について学んでいると、

「どの商品がいいですか?」
「いつ買えばいいですか?」
「暴落したらどうすればいいですか?」

という「答え」を知りたくなるものです。

でも、お金の教養で本当に大切なのは、誰かの答えを覚えることだけではありません。

✅なぜ自分はそう感じるのか。
✅なぜその選択をするのか。
✅自分のお金と、どう向き合いたいのか。

そうしたことを自分自身で考えられるようになることが、金融リテラシーにつながっていくのだと思います。

投資を学ぶことは、金融商品を学ぶことだけではありません。
自分自身の「心」を学ぶことでもあるのです。 🌱

※ご注意
この記事は、投資や資産形成に関する一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品や投資方法を推奨するものではありません。投資には価格変動などのリスクがあります。最終的な判断は、ご自身の目的や状況を踏まえて行ってください。

📘 もっと体系的に詳しく学びたい方へ

この記事では、狼狽売りの心理ついて一般的な知識をご紹介しました。

資産運用は、知識を知るだけでなく、「自分の場合はどう考え、どう行動するか」がとても大切です。

実際に始めようとすると、

何から始めればいいの?
自分にはどんな方法が合っているの?
毎月いくら積み立てればいいの?
このまま続けて大丈夫なの?

など、多くの方が同じような疑問を持たれます。

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