「積立投資を始めたのに、株価がどんどん下がっている……」「せっかく増えていた資産が減ってしまった!」「これ以上損をする前に、積立をやめた方がいいのかな?」投資を始めたばかりの方にとって、株価の下落は大きな不安につながります。特に、新NISAをきっかけに投資信託の積立を始めた方は、初めての大きな下落に戸惑うこともあるでしょう。でも、ここで一つ考えていただきたいことがあります。株価が下がったことと、積立投資をやめるべきことは、必ずしも同じではありません。一方で、「長期投資だから絶対に売ってはいけない」「下がったら必ず買い増しするべき」という考え方も、私は適切ではないと思っています。大切なのは、何に投資しているのか、何のために投資しているのか、そして自分の生活に無理がないかという視点です。今回は、株価が下がったときに積立投資をどう考えればよいのか、パパ森と一緒に学んでいきましょう!

1.株価が下がると、なぜ積立をやめたくなるのか?


人は、自分の大切なお金が減っていくことに強い不安を感じるものです。

例えば、毎月コツコツ積み立ててきた投資信託の評価額が、ある日突然10%、20%と下がったらどうでしょうか。

✅これ以上下がったらどうしよう……

✅今のうちに売れば、損失を小さくできるのでは?

そんな気持ちになるのは、自然なことです。

投資には、利益が出る可能性がある一方で、損失が生じるリスクもあります。

そして、投資を続けていくうえで避けて通れないのが、株価の上昇と下落です。

株式市場は、景気、金利、企業業績、国際情勢など、さまざまな要因によって変動します。

つまり、株価が下がること自体は、投資の世界では特別な出来事ではないのです。

ただし、下落の理由によっては、投資先の将来性を見直す必要もあります。

だからこそ、不安だけで判断するのではなく、まずは積立投資の仕組みを理解しておきたいところです。

2.積立投資は、株価が下がったときにも意味がある


積立投資の特徴の一つに、毎月など決まったタイミングで、一定の金額を投資する方法があります。

例えば、毎月1万円ずつ同じ投資信託を購入するとしましょう。

基準価額が高いときには、購入できる口数は少なくなります。

反対に、基準価額が低いときには、同じ1万円でも多くの口数を購入できます。

これを一般に「ドル・コスト平均法」と呼びます。


つまり、積立投資では、価格が下がった局面でも、将来の資産形成につながる購入を続けている場合があるのです。

もちろん、これは将来の値上がりを保証するものではありません。

価格が下がり続ければ、積立を続けていても損失が拡大することはあります。

また、ドル・コスト平均法は、必ず利益が出る方法でも、一括投資より常に有利になる方法でもありません。

それでも、値動きを正確に予測しようとせず、一定のルールで購入を続けられることは、積立投資の大きな特徴といえるでしょう。

3.株価が下がっても、積立を続けることを考えられる場合


では、どのような場合に積立投資を続けることを考えられるのでしょうか。

私は、次のような状況が一つの目安になると考えています。

① 長期的な資産形成を目的としている


老後資金など、使う予定がまだ先のお金を運用している場合です。

例えば、20年後、30年後に向けた資産形成であれば、途中で株価が下がる局面があっても、短期的な値動きだけで判断する必要はありません。

ただし、長期間保有すれば必ず利益が出るわけではないことも忘れてはいけません。

② 投資先の内容を理解し、納得している


幅広い国や企業に分散投資する投資信託と、特定の企業や業種に集中する投資では、抱えるリスクが異なります。

一時的な市場全体の下落なのか、投資先そのものに深刻な問題が生じているのか。

この違いを考えることが大切です。

③ 生活に必要なお金を確保できている


私は、ここを特に重要視しています。

生活費や近い将来に使う教育費まで投資に回してしまうと、株価が下がったときに冷静な判断が難しくなります。

生活を守るお金と、長期的に育てるお金は、分けて考える。

この基本ができていれば、相場が不安定なときにも、落ち着いて対応しやすくなります。

4.「株価が下がったら買い増し」は本当に正しい?


株価が下がると、こんな言葉を耳にすることがあります。

✅今が買い時だ!

✅安くなったのだから、もっと買った方がいい!

確かに、価格が下がったところで購入し、その後に価格が回復すれば、利益につながる可能性があります。

しかし、ここには注意点があります。

安くなったことと、割安になったことは、必ずしも同じではないということです。

例えば、ある企業の株価が半分になったとします。

その理由が、一時的な市場全体の下落なのか、それとも企業の業績悪化や経営上の問題なのかによって、投資判断は大きく変わります。

前者であれば、投資方針によっては買い増しを検討する余地があるでしょう。

しかし後者であれば、さらに株価が下落する可能性もあります。



さらに、買い増しをするためには、追加で投資できる余裕資金が必要です。

生活費を削ったり、借金をしたりしてまで買い増すことは、慎重に考えるべきです。

私は、「下がったから買う」のではなく、「投資する理由が今も成り立っているか」を考えることが大切だと思っています。

5.反対に、積立の停止や損切りを考えた方がよい場合もある


ここまで積立投資を続ける意味をお伝えしましたが、だからといって、どんな状況でも続けることが正しいわけではありません。

積立の停止や減額、場合によっては売却を検討する必要もあります。

① 家計に無理が生じている場合


収入が減ったり、急な支出が増えたりして、毎月の積立が生活の負担になっている場合です。

投資は、生活を豊かにするための手段です。

積立を続けるために日々の生活が苦しくなるのであれば、本末転倒ではないでしょうか。

この場合は、積立額を減らしたり、一時的に停止したりすることも合理的な選択です。

② 近い将来に使う予定のお金を投資している場合


例えば、来年必要になる進学費用や住宅購入資金を、値動きの大きい金融商品で運用している場合です。

必要な時期に相場が下がっていれば、損失を抱えたまま売却せざるを得ない可能性があります。

お金を使う時期が近づいたら、リスクを見直すことも大切です。

③ 投資先を選んだ理由が崩れた場合


投資先の事業環境が大きく変わったり、当初想定していた成長が見込めなくなったりした場合です。

このようなときは、単に「いつか戻るはず」と期待するだけではなく、保有を続ける理由を改めて確認する必要があります。

場合によっては、損失を確定させる「損切り」が合理的な判断になることもあります。

ただし、個別株と幅広く分散された投資信託では、判断の考え方が異なります。



ここで覚えておきたいのは、積立をやめることと、すでに持っている資産を売却することは別の行動だという点です。

積立を停止しても、それまでに購入した投資信託を保有し続けることはできます。

反対に、積立を続けながら、保有している別の投資先を見直すことも可能です。

「続けるか、全部売るか」という二者択一で考える必要はないのです。

6.新NISAで積立をしている人が知っておきたいこと


新NISAを利用している方にも、ぜひ知っておいていただきたいことがあります。

新NISAは税制上の優遇制度であって、損失を防いでくれる制度ではありません。

NISA口座で購入した金融商品も、価格が下がれば評価損が発生します。

また、NISA口座で生じた損失は、原則として課税口座の利益と損益通算することができません。

そのため、「NISAだから安心」「NISAだから何があっても売らない」という考え方は適切ではありません。

大切なのは、制度の特徴を理解したうえで、自分の目的に合った資産運用をすることです。

新NISAは、長期的な資産形成を後押しするための有力な制度ですが、投資判断そのものを代わりにしてくれるわけではありません。

7.株価が下がったときこそ、投資を始めた目的を思い出そう


株価が大きく下がると、どうしても毎日の評価額が気になります。

しかし、資産運用の目的は、毎日増えている数字を眺めることではないはずです。

✅老後の生活に備えるため。

✅子どもの将来の選択肢を増やすため。

✅家族との豊かな時間を実現するため。

✅あるいは、将来のお金に対する不安を少しでも小さくするため。

投資を始めた理由は、人それぞれです。

だからこそ、他人の「今が買い時!」「早く売った方がいい!」という言葉だけで、大切なお金の行方を決めてほしくありません。



投資で本当に大切なのは、相場を当てることではなく、自分のお金について納得して判断できること。

私はそう考えています。

8.まとめ|株価が下がったら、積立をやめるべき?


今回のテーマである「株価が下がったら積立をやめるべき?」という問いに対して、私の答えはこうです。

株価が下がったという理由だけで、慌てて積立をやめる必要はありません。

ただし、無条件に積立を続けたり、買い増しをしたりすることが正解とも限りません。

投資の目的、投資先の内容、家計の状況、資金を使う時期。

それらを踏まえて、自分に合った判断をすることが大切です。

そして、忘れないでいただきたいことがあります。

資産運用は、お金を増やすことだけが目的ではありません。

大切なのは、そのお金を使って、どのような人生を送りたいのかということです。

パパ森資産相談所では、金融商品を販売することではなく、一人ひとりがお金の知識を身につけ、自分で判断できるようになることを大切にしています。

相場が上がっているときも、下がっているときも。

目先の値動きに振り回されるのではなく、将来の自分や家族のために、納得できる資産形成を考えていきましょう。

あなたの未来に、安心の種を。🌱

パパ森資産相談所
人生伴走アドバイザー・パパ森

※本記事は金融教育を目的とした一般的な情報提供であり、特定の金融商品の購入・売却を推奨するものではありません。投資には元本割れのリスクがあり、最終的な投資判断はご自身の状況に応じて行ってください。

📘 もっと体系的に詳しく学びたい方へ

この記事では、株価が下がったら積立をやめるべき?をテーマにパパ森の見解を踏まえてお伝えしました。

資産運用は、知識を知るだけでなく、「自分の場合はどう考え、どう行動するか」がとても大切です。

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